9月10日(火)青森県弘前市において、2024年度農業農村工学会賞の授与式が行われ、「厚真町土地改良区」と「厚真町」、「北海道開発局室蘭開発建設部」の3団体が共同で農業農村工学会賞「上野賞」を受賞しました。

道内からの受賞は6年ぶり8回目となります。

上野賞とは、昭和46年に農業土木事業として顕著な業績のあるものを、農業土木学会(現:農業農村工学会)として表彰すべく、農業土木学の開祖といわれた『上野英三郎先生』の名を冠した賞であります。

上野英三郎先生(三重県出身)は、渋谷駅前の銅像で有名な忠犬ハチ公の飼い主として知られ、明治28年に東京農科大学農学科を卒業後、大学院を経て東京帝国大学に勤められながら農商務省、内務省を兼務されて、耕地整理、土地改良事業の計画に参与されました。 

農業農村工学会学会賞授賞規程によると、農業農村に関する事業の新しい分野の発展に寄与すると認められる業績をあげた組織・団体に授与するとされております。

この度の受賞業績は、『直轄災害復旧事業「勇払東部地区」の早期復旧の取組』で、受賞の理由では、平成30年9月6日に発生した北海道胆振東部地震で最大震度7を観測し、農業水利施設に甚大な被害が発生し、厚真ダムは周辺法面の崩壊等により洪水吐、取水放流施設等が損壊し、厚幌導水路等用水路は、28.3kmにわたり、パイプラインが離脱、沈下・浮上するなど被災したことから、直轄災害復旧事業「勇払東部地区」に着手し、これらの施設の復旧を行い、地震翌年の営農に影響を与えないように早期の応急復旧工事等の実施による営農再開に向けた関係機関連携の取組を行うとともに、6年間という短期間に計画的かつ先進的な災害復旧を行ったことは、災害が多発する日本の地域農業の存続・復興の有用なモデルとなることなどが高く評価されました。

学会賞授与式では、農業農村工学会長 西村拓氏から、3団体を代表して当区理事長 細川隆雄氏が賞状と記念品の盾を受け取りました。(上記写真)

また、上野賞の受賞に際し、厚真町長 宮坂尚市朗氏は、平成30年9月6日に発災した北海道胆振東部地震の際は、北海道厚真町で震度7を観測し、大規模な土砂崩落などの災害が発生し、全国各地から温かいご支援・ご協力をいただいた。この度、復旧・復興においてこのような歴史的大変名誉である賞を受賞することができ、改めて全国各関係方面の皆様に心から感謝とお礼を申し上げたい」と受賞者を代表してスピーチを行いました。(上記写真)

最後に会場で、それぞれ3団体から参加した左から【厚真町 宮坂町長】【厚真町土地改良区 細川理事長】【北海道開発局室蘭開発建設部胆振農業事務所 根田所長】【厚真町土地改良区 尾谷参事】【厚真町 中井産業経済課農業農村整備担当参事】【北海道開発局室蘭開発建設部胆振農業事務所 西川第1工事課長】の6名で受賞記念撮影。(上記写真)

(上記写真は、上野賞受賞の賞状と記念品の盾)

 

 

【厚真町土地改良区 総務課】